場所の選定(親名義の更地がある場合)3
前回(と言いましても1年以上前ですが)の続です。前回はこちらhttp://yodel0611.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/post-bdb1.html
親名義の土地があり、そこで開院しようという場合です。
親から土地を借りて建物を建てるケースは前回説明しました。ここでは、親に建物を建ててもらう場合について検討します。
前提として、親に建物を建てる資金力があることが必要です。年齢からみても借入するにはハードルが高い場合があるためです。もちろん、貸してくれる金融機関があれば、親が借金して建物を建てることもできます。
これは、親の相続税の対策を考えたときに、考えられる手法です。仮に1億円の医院を建築した場合で、固定資産税評価額が6000万円だったとします。これを子に貸し付けた状態で親に相続が生じた場合、建物の相続税評価額は6000万円の70%である4200万円となります。人に貸しているかどうかで、この30%引きがされるか否かが決まります。
つまり、親が現金で1億円を持っている状態で相続が発生すれば、1億円に対して相続税が計算されるのに対し、医院を建築することで、4200万円に対しての相続税で済む、というメリットです。
しかし、親は子から賃料を回収しますので、年々、親の手元に現金が増えていくことになります。親が長生きすればするほど、相続税対策という意味では逆行することがご理解いただけると思います。
なお、親子が同一生計である場合は、子としては親に払う賃料が経費にはならず、建物の減価償却費や固定資産税が経費となります。その代わり、親にとっても賃料は収益にはなりません。
親子が別生計であれば、子は親に払う賃料が経費となり、親はその賃料から減価償却費や固定資産税などを差し引いた残りを不動産所得として申告することになります。親子二人合わせての所得税の負担という意味で見れば、節税になる可能性があります。このケースでは、子の所得税率と親の所得税率に差があるときに節税効果が生まれます。親の所得がそれほどなく、子の開業が順調に進んで高い所得税率が課されているケースですと、親子間での賃貸借による所得税の節税効果が生まれます。
また、親子が同一生計であれば、相続税の特例である特定事業用宅地等というものに該当し、評価を大幅に減らすことが可能です。
とにかく、親の土地で医院を開業する場合は、この特定事業用宅地等に該当するか否かを考える必要があります。

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